心sensorなどで取得した顔表情データは、研究、UXリサーチ、マーケティング検証にとって有用な情報を含んでいます。
一方で、CSVとして出力されたログをそのまま見ても、すぐに意味が読み取れるわけではありません。感情スコアの推移をグラフ化したり、特定の時間帯だけを切り出したり、被験者ごとの違いを比較したりするには、表計算ソフトやプログラムでの前処理が必要になることも多くあります。
KSDVは、そうした顔表情ログのCSVを、ブラウザ上で可視化・分析できるダッシュボードです。
CSVをアップロードするだけで、感情の推移、Engagement、Valence、Attention、イベント区間、UXリサーチ向け指標、学術的分析、A/B比較などを確認できます。データ処理はブラウザ内で完結するため、実験参加者や調査対象者のログデータを外部サーバーへ送信せずに扱える点も特徴です。
KSDVでは、心sensorから出力されたAFFDEX形式のCSVを読み込むと、記録全体の概要が自動で表示されます。
たとえば、記録時間、総フレーム数、主要な感情、平均Engagement、平均Valenceなどを確認できます。さらに時系列グラフでは、10種類の感情スコアに加えて、EngagementやValenceの推移も同じ時間軸で見ることができます。
これにより、単に「平均値が高い・低い」だけではなく、どの時間帯で反応が変わったのか、ある操作や刺激の前後で感情がどう動いたのか、全体として安定していたのか、変動が大きかったのか、といった流れを確認しやすくなります。
実験やユーザーテストでは、「何が起きたときに反応が変わったのか」が重要です。
KSDVでは、時間範囲を指定して表示を絞り込んだり、イベント区間を記録したりできます。たとえば、動画視聴、操作タスク、説明、ヒント提示、完了といった区間を登録しておくことで、あとから感情スコアの推移と照らし合わせながら確認できます。
UXリサーチでは「どこでつまずいたのか」。研究では「どの刺激区間で反応が変化したのか」。マーケティング検証では「どのメッセージで関与度が高まったのか」。
こうした問いに対して、KSDVはCSVの数値を読み解きやすい形に整えます。
KSDVは、こうした課題に対して、感情データを「見る」「比べる」「振り返る」ための環境を提供します。
KSDVは、単なるグラフ表示ツールではありません。用途に応じて、複数の分析視点を切り替えられるようになっています。
| 活用領域 | 従来の課題 | KSDV導入後のビフォーアフター |
|---|---|---|
| 学術研究 | 顔表情ログの前処理、時系列グラフ化、統計指標の計算を研究ごとに準備する必要があり、分析前の作業に時間がかかる。 | CSVを読み込むだけで、感情推移、ベースライン補正、Affect Dynamics、相関行列、Circumplex Modelなどを確認でき、研究者は解釈と追加分析に集中しやすくなる。 |
| UXリサーチ | ユーザーテスト中の迷い、負担、前向きな反応を、発話や画面録画だけから探す必要があり、見返しと整理に手間がかかる。 | タスク区間と感情推移をあわせて確認でき、フラストレーション、デライト、認知負荷、UXスコアなどを手がかりに、改善すべき場面を絞り込みやすくなる。 |
| マーケティング検証 | 広告、動画、LP、メッセージのどこで関心や好意的反応が変わったのかを、アンケートや主観評価だけで判断しがちになる。 | Attention、Engagement、Valenceの推移やA/B比較を使って、反応が高まった場面、受け取りやすい表現、負担が出た箇所を具体的に検討しやすくなる。 |
研究用途では、Affect Dynamics、相関行列ヒートマップ、Circumplex Modelなど、感情心理学の考え方に基づいた分析を確認できます。ベースライン補正を使えば、安静時の状態を基準にして、刺激やタスクによる変化を見やすくできます。
UXリサーチでは、フラストレーションやデライト、認知負荷、UXスコアなど、ユーザーテストで使いやすい指標を確認できます。タスク区間ごとの反応を見ることで、「どこで迷ったか」「どこで前向きな反応が出たか」を検討しやすくなります。
マーケティングやPoC検証では、広告、動画、LP、メッセージなどに対する反応を比較できます。A/B比較を使えば、2つのセッションを並べて、ValenceやEngagementの違いを見ることもできます。
調査や実験では、1人分だけでなく、複数人のデータを扱うこともあります。
KSDVは、FaceIDを含むCSVに対応しており、複数の人物が含まれるデータを人物ごとに切り替えて表示できます。また、2つのCSVを読み込んで比較することで、条件Aと条件B、改善前と改善後、広告案Aと広告案Bといった比較も行えます。
これにより、個別の反応を見るだけでなく、条件差や改善効果を検討するための材料を得やすくなります。
顔表情ログは、研究・調査・検証の文脈によっては慎重に扱うべきデータです。
KSDVでは、CSVの読み込みや分析処理をブラウザ内で行います。そのため、データを外部サーバーへ送信せず、手元の環境で分析を進められます。
また、必要に応じて分析結果や絞り込んだデータをCSVとして出力できるため、後続の集計、レポート作成、共同研究での確認にもつなげやすくなっています。
顔表情データは、取得しただけでは価値になりません。大切なのは、そこから何を読み取り、どのような判断や改善につなげるかです。
KSDVは、CSVの下ごしらえ、グラフ化、指標計算、比較のための作業を減らし、研究者やリサーチャーが本来向き合いたい「解釈」に時間を使えるようにするためのツールです。
心sensorで取得したログを、研究やUXリサーチ、マーケティング検証に活かしたい。けれど、毎回の前処理や可視化に時間がかかっている。
そんな場面で、KSDVは顔表情ログを「そのまま使える分析」へ近づけます。
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